「人の役に立つことはよいことだ」というのは常識のように言われていることです。
とはいえ、実際のところ「人の役に立つ」とはどういうことかと、疑問に思うことはないでしょうか?
私はそれについて何度か考える機会があったので、今回は、人の役に立つとはどういうことか、私の思うところを書いてみたいと思います。
この記事は、以前noteで公開していた記事を編集して再公開したものです。
何が役に立つと感じるかは人さまざま
「人の役に立つこと」、それは親切とか思いやりとか、とてもシンプルで簡単なことのように思えますが、「何が役に立つと感じるか」は人や状況によりさまざまなので、実際にはそう単純なことではありません。
たとえば、親切だと思ってしたことでも、相手からは迷惑と受け取られることもあれば、嫌がられることもあるものです。逆に、一見親切をされても「そんなことしなくていいのに…」と、別にうれしく思えないこともあるでしょう。
私はHSP気質で誰彼かまわずにすぐに人に共感・同情してしまう傾向があるため、そんな経験を過去によくしていていました。
人に同情・共感するだけでは意味がない
人に同情することや共感することは、優しい心の持ち主のように思えます。ただし、同情や共感をするだけでは人の役には立ちません。
HSP気質をもつ私は、他人の感情に振り回されることが多くありました。
最近はわりと一歩引いて物事を見るようになりましたが、以前はすぐに他者に同情したり、直接的に関係ないことでも自分に責任を感じて苦しくなったりするのが日常茶飯事だったのです。
ただ、誰かれ構わずに人の感情に同調するのはよいことにつながったことはほとんどありませんでした。
逆に、過剰に人に同情を示すことで誰かのプライドを傷つけてしまったりイライラされたり、お人好しだと思われて人につけ込まれる原因になったりしてしまうことが多かったです。
他人をいたわっていたつもりでも人に喜ばれない。さらには自分も傷つくことになるばかり。相手との関係性や状況によっては「癒やし」と喜ばれることもあるけれど、それはそれで自分のなかでは何かが違うような気がする。
それでは、「結局人の役に立つとはどういうことだろう?」と、ことあるごとに考えるようになりました。
才能を活かすことが人の役に立つこと
人の役に立つととは「才能を活かすこと」。
つまり、「その人がもつ才能で人や世の中に貢献すること」が人の役に立つことだと、最近になってそんな結論に落ち着きました。
なぜそう思ったのかというと、人は自分の才能を発揮することで輝けるようになるからです。才能を発揮するとき、そこにはその人だけの輝きがあります。すると、それが人に感動を与えプラスの影響を与えます。つまりはそれが人の役に立つことにつながります。
親切は必ずしもよいこととは限らない
人に親切にすることは、誰もが「よいこと」だと思いがちです。それは間違いではないかもしれません。
ただ、一見よいように見えることでも、押しつけの親切になってしまったり、相手に自分をよく見せようとするだけの形骸的なものになってしまっているケースもあるのではないでしょうか。
すると、その行為が相手にはどこか不自然に映り、下心があるように感じ取られてしまう可能性もあります。また、不必要に誰かに何かをしてあげることで、その人が本来養うはずだった問題解決能力を奪うことにもつながりかねません。
表面上はそれでもよい場合もあるかもしれません。
でも、本質的にみれば、親切は必ずしもよいことにはつながらないのです。
才能を活かせばプラスの影響を与えられる
人を助けたり親切にしたりする行為は本質的に見ると、必ずしもよいとは限りません。
それでも、「人を助けたり世話をしたりするのが本当に好きな人」なら状況は変わってくるのではないでしょうか。それがある種の才能と言えるような人は、人に尽くすことに喜びを感じて心からその行為をしているので、そこにはプラスのエネルギーがあり、その人と接すると温かい気持ちになれます。
なので、「親切なことをしてくれたから」という事実よりも、その人がもたらすプラスのエネルギーにより相手を元気付けられるから、相手もそれに感謝するようになるのです。
このように「自分の才能を活かして何かに貢献すること」が、本当の意味で人の役に立つことだと言えるでしょう。
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まとめ
人の役に立ちたいと思ったときには、自分の才能を活かすことを考えるのが一番の近道です。
自分らしさを見つけ、それがどのように役立てるのか、それをまず自分が理解する。そして、それを適切な形で活用できてこそ物事がスムーズに進み、その人は「人の役に立てることをしている」といえる状態になれます。
才能は人によってさまざまで誰にとっても同じ答えはないため見つけにくかもしれませんが、人の役に立つことをしたいと思ったときには、自分の才能についてまずは理解することが大切です。